【初心者向け】そもそも、ドローンとは?ドローン飛行の3STEPを紹介

ドローンというと、何をイメージされますか。 ドローンを使って、空撮を楽しみたいと思う方も多いと思います。
産業用ドローンであれば、空撮のほかに、点検・測量・災害時の対応・放送・農薬散布・物流など産業分野における用途も使用できます。
ドローンを使いたいけど、何からやればいいのか分からない・・・という方向けに、はじめの3STEPを解説します。
そもそもドローンとは
「ドローン」は無人航空機全般を指す名称として広まっており、機体の種類でいえば固定翼機(飛行機、滑空機)、ヘリコプター、マルチローターをはじめ飛行船や無人移動ロボット全般まで、用途でいえば農薬散布用をはじめとする産業用のものから小型のホビー用のものまで、非常に幅広い意味で用いられる言葉となっています。
下記に無人航空機の種類と特長について記載しております。
無人機航空機の種類と特徴
一方で法的な「無人航空機」の定義は各法律によって異なっているため注意が必要です。
代表的なものとして、航空法における無人航空機とは、「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの(100g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)」と定義されており(※)、模型航空機や農薬散布用無人ヘリコプターなど幅広く含まれます。
※令和4年6月20日から、重量100g以上の機体が航空法に適用されました。
詳しくは国土交通省のHPをご確認ください。

ドローンの種類について
ドローンは翼の種類によって大きく「固定翼機」と「回転翼機」の2つに分けることができ、それぞれ翼の種類はドローンの操作や飛行時間に影響を与えます。
【固定翼機】
主翼が機体に対して固定されている、いわゆる「飛行機」型の航空機です。機体が前進することによって翼に揚力を発生させ飛行するものです。例えば、飛行機やグライダー、超軽量動力機を指します。
・メリット:
回転翼機と比べ飛行のエネルギー効果が高く、高速で長距離を飛行することができるため物資の輸送や広大な面積の測量などに向いています。
・デメリット:
固定翼型のドローンは離発着に広いゾーンが必要です。固定翼型のドローンは離発着に長く整った滑走路が必要となります。このデメリットを補うため、ドローンをパチンコのように打ち出す発射装置や空中のドローンを網を使って捕まえる回収装置などが用いられることもあります。
【回転翼機】
一つあるいは複数のプロペラによって必要な揚力や推力の全部あるいは一部を得て飛行する航空機のことです。
例えば、ヘリコプター、マルチローターを指します。
・メリット:
各プロペラの回転数を変化させることで、前後左右に自由に飛行することができ、垂直に離着陸したり、空中でホバリングすることが可能なため、一定の範囲をさまざまな向きや高度で飛行する必要のある点検や監視などに向いています。
・デメリット:
プロペラの推力で飛行するため固定翼機に比べエネルギー消費が大きく、相対的に飛行時間が短くなります。またヘリコプターは構造が複雑で高価になりやすく、操縦も難しいとされています。マルチローターはその欠点を制御技術で補ったものとも言えます。
プロペラが3つ以上ある「マルチローター」型の回転翼機は、
「プロペラの数(ギリシャ数字)」+「コプター」といった名称でも呼ばれます。
プロペラの数 | 名称 |
3 | トライコプター |
4 | クワッドコプター |
6 | ヘキサコプター |
8 | オクトコプター |
12 | ドデカコプター |
当社の中型産業用ドローン「FMC-02」では、プロペラが4枚の「クワッドコプター」型とプロペラが6枚の「ヘキサコプター」型がラインナップされています。
なお、当社のドローン「FMCシリーズ」は産業用途として使われています。
世界の数ある産業用ドローンの中でも、特に「安全性」に優れています。
長時間定点監視、捜索、放送、医療物資の搬送など過酷な環境でも適用可能です。
【初心者向け】ドローン飛行の3STEP
手順の流れ
①法律・規制の理解
②ドローンを購入
③ドローンを飛行
法律・規制の理解
ドローンの飛行には常に衝突や墜落等のリスクが伴うため、ドローンの安全な運用のために守るべき様々なルールが存在します。
例えば、主だったものとしては航空法で定められるドローンの飛行ルールや、小型無人機等飛行禁止法で定められる飛行禁止のルールがあります。
航空法第11章では、規制対象となる無人航空機は構造上人が乗ることが出来ず、遠隔操作または自動操縦で飛行する重量100g以上のものと定義されています。
具体的には、日中での飛行や目視の範囲内、距離の確保(ドローンと対象物と距離が30m以上)が必要といったルールがあります。
またイベント会場などの催し場所での飛行禁止、危険物輸送の禁止(凶器、毒物類、引火性液体、火薬類など)、物件投下の禁止などが挙げられます。しかし、国土交通大臣による許可・承認があれば、飛行が可能です。
小型無人機等飛行禁止法では、機体の構造や重量によらず、小型の無人機全般の飛行に対して規制が適用されます。
国が指定する重要施設とその周囲おおむね300mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行が禁止されています。
重要ポイントは、対象を「小型無人機」としている点で、航空法のように「100g以上の無人航空機」に範囲を限定していないことです。
そのため、100g未満のドローン(いわゆるトイドローンやホビードローンなど)であっても本法律の対象となりますので、飛行させないように注意しましょう。
これ以外にも、都道府県条例や市町村条例といった地域ごとの条例や土地・施設の所有者が定める運用ルール等がありますので、必ず事前に十分な知識の取得と調査・確認を行いましょう。
ドローンを購入
ドローンには様々な種類があります。
例えば、トイドローン、空撮用ドローン、点検用ドローン、農業用ドローン、水中ドローンなどが挙げられます。サイズも幅広く、数cm程度の超小型機から数十mの大型のものまであります。
しかし、動作原理や操縦方法の基礎は機体の種類ごとにおおむね共通しています。最初は小型・軽量な機体を購入し、操縦の特徴をつかみ、練習を重ねることで感覚になれることも良いでしょう。
さらに操縦スキルを磨くときは、フライトシミュレーターを使いましょう。
PC上でドローン操縦ができ、天候や場所に左右されず、気軽に訓練を積むことが可能です。
ドローンを飛行
ドローンを安全に飛ばすためには、相応の操縦技術が必要です。基本の操作を練習して、安定した飛行を実現させましょう。基本の操作は以下の通りです。順番に取り組みましょう。
基礎)アーム・ディスアーム・離着陸・上昇下降・ホバリング・前後進・左右移動
※アーム・ディスアーム操作は機種により異なります。
応用)機首方向転換・機首を進行方向に向けた8の字飛行など
基本の操作の一部をイラストを使って解説していきます。
以下はモード1の場合の操作になります。

離陸時はプロポ(送信機)の右側のスティックをニュートラルから少し上げることで機体は離陸(上昇)します。
着陸時はプロポ(送信機)の右側のスティックをニュートラルから少し下げることで機体は着陸(下降)します。
右側のスティックの上げ下げがスロットル操作になります。
重要なポイントは、スロットル操作時に、ロール(左右)が動かないようすることです。

前後左右同じ位置を保つように左右のスティックを操作します。
左側のスティックの上下がピッチ軸操作(前後進)、右側のスティックの左右がロール軸操作(左右移動)になります。
位置補正機能(GPSなど)がある場合は、スティック操作をすることなくホバリングが可能です。
ホバリングは特に重要です。
なぜなら、離着陸をする上で必ず行う操作であり、空中で止まること(ホバリング)ができないと、意図しない方向に飛んでいく可能性があります。
なお、左側スティックの左右はヨー軸操作(機首方向転換)になります。
前後左右、スクエア飛行、機首を進行方向に向けた8の字飛行などの練習を行い、楽しみながらドローンの操縦スキルを磨いていきましょう。
もし独学ではうまく飛行できない場合、ドローンスクールへ通う手段もあります。
操縦のプロの指導により、短期間で技術を習得できます。
独学では操縦が難しい、練習方法に不安があるといった悩みを抱える方は、ぜひ、ドローンスクールの活用も検討してみてください。
なお、当社はドローンスクールを運営しております。 Futabaドローンスクールでは、海外で活躍する講師や国家プロジェクトに携わる講師など、ドローン操縦のプロに直接指導をしてもらいながら、操縦方法について学べます。
まとめ
この記事では、初心者向けにドローンの飛行手順について説明しました。
ドローンを安全に飛行させるために、まず法律・規制をしっかり理解することが重要です。
またドローンに関する規制は、航空法、小型無人機等飛行禁止法ばかりではありません。
飛行させる場所により、道路交通法や条例などの規制がありますので、飛行する前に自治体等に確認しましょう。
そして、飛行に必要な基本の操作を繰り返し、何度も操縦することで操作に慣れていきましょう。